テクノスケープ
さる4/22、けんちくの手帖「テクノスケープ・風景の探求〜新しい風景価値の発見と創造」
というイベントに行ってきました。
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- 作者: 岡田昌彰,篠原修
- 出版社/メーカー: 鹿島出版会
- 発売日: 2003/10/01
- メディア: 単行本
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工場や鉄塔・給水塔・橋などの構造物を風景・景観として捉えられ、活用できるのではないか、
というテーマで、著者の岡田先生の工場・構造物への熱い想いが感じられるお話と面白い写真の数々。
そして、それらの魅力を啓蒙しようとするお姿!とても眩しく、とても楽しく拝聴しました。
以下は私の主観が入った内容となるので、イベント・著書の内容とは異なることもあると
思いますが、ご了承ください。
私が印象に残ったのは、
- 工場に対する人々の見方が時代と共に変遷していること。
- 普通の建築物と違い、デザインされていない工場・構造物が景観として人々の心を捉えうるということ
です。
「日本の発展・輝かしい未来への象徴」 → 「公害・消費社会への批判、反省」と、
あるイメージ(意味)を持って見られていた工場。
しかし、今は歴史遺産として、又はノスタルジックな想いで見ることはあるかもしれないが、
むしろ「意味」は剥ぎ取られ、見た目のインパクト・異質な空間に惹かれている人が少なからずいる
のではないか、というお話だったが、私はまさにこれだと思う。
デザインには、人の意思・思想が少なからず反映されているが、
メカやテクノスケープは、基本的に機能のみ。必要最低限の構造でシンプル&明快。
あからさまな意味を持たない部分に、私はアディクトし易く、なおかつその巨大さ・美しさに
畏敬の念を抱かずにはいられないのかもしれない。
そして「大きな」意味は薄まったかもしれないが、分解してみた時、部材・配管・ダクトに
意味のないものは無く、血管や内臓等に擬人化し、感情移入までしてしまう。
これ、完全に「萌え」ですね。
と、ここまで書きましたが、意志を持ち思考し、果敢にデザインする人々を
私はとても尊敬します。そして私もそうありたいなぁと思います。
工場初心者の私にとって、このイベントは工場の魅力を紹介してくれると共に、
少し広い視野で工場と私を見てみるいい刺激となりました。
これからも楽しく工場探求していきます!