祖母の知恵袋
まだ、小学校にあがる前だった。
夏休みにおばあちゃんの家に遊びに行った時の話。
近くの商店街を一緒に歩いていた祖母が私に一言。
「さぁ、おばあちゃんの家まで好きなように帰ってごらん。」
私は両親の転勤で別の土地で暮らしていたので、祖母の住む街の勝手などまったく分からず、
どっちの方向に行けばよいかすら分からなかった私にその一言。
頭に?????がいっぱい浮かんだことを覚えている。
その時はなんて無謀なことを言うの?と思ったが、
今は、その祖母の思いが分かるような気がする。
そこにある情報を読み解き、推測し、仮定を組立て、行動あるのみ!
どういう解決策を思いつくか。
人に聞いてもいいし、それこそ当てずっぽうに進んで祖母の様子をうかがってみても良かったのだろう。
小さい私に大切なことを経験させようとしてくれていたのだなぁ。